池田20世紀美術館の開館50周年を記念して、現代洋画界の第一線で活躍する大津英敏氏の個展「家族へのまなざし」を開催します。

1943年熊本生まれの大津氏は、東京藝術大学で山口薫に師事し、独立美術協会展で若くして才能を開花させました。1983年には娘を描いた《KAORI》で安井賞を受賞し、その名を不動のものとします。

本展では、初期の幻想的な「マリ・シリーズ」から、フランス滞在を経て描き始めた家族の肖像まで、約40点の作品を展示。 淡い色調と繊細なタッチで描かれる少女や家族の姿は、バルテュスを思わせる詩的な雰囲気を醸し出します。家族と過ごす日常の中にある美しさや愛情、その絆を表現した作品群は、観る人の心に深い共感を呼び起こすでしょう。

開館50周年という節目に、大津氏が捉えた温かな家族へのまなざしを、ぜひ会場でご堪能ください。