真田城跡

真田城跡は、静岡県周智郡森町一宮の小高い山の松林の中に位置する戦国時代の遺構です。小国神社の南約1kmにあり、城主武藤刑部丞氏定の居城として栄えました。徳川家康と武田信玄の攻防のさなか、氏定が信玄側についたため天正元年（1572年）に徳川勢により焼き払われ、現在は石碑や説明看板が残っています。真田山城とも呼ばれ、武藤氏が片瀬城を築く以前の拠点でした。

県道280号線を小国神社方面へ北上し、案内板と石碑のある橋を渡ると登山道が始まります。森の木立を抜ける道を登り、攻防戦図のパネルや当時の様子を描いた看板を読みながら散策できます。静かな自然環境で歴史を想像し、子どもに戦国時代のエピソードを語り聞かせるのに適した場所です。周辺の森町域内外の城郭史を学べる資料もあり、1回の訪問で地域の歴史を概観できます。

ただし、施設内に駐車場・トイレ・飲食設備はなく、登山道のためベビーカー利用は困難です。抱っこ紐を準備し、電車アクセス（遠江一宮駅徒歩約50分）は小さなお子さんには負担が大きいため車での来訪を推奨します。歩きやすい靴で短時間のハイキングを楽しむのがおすすめです。歴史好きの家族でゆったりとした探訪を。