龕付天正金鉱

龕付天正金鉱は、四百数十年前の後北条氏時代に武田金掘衆が関わったとされる竪坑の下から天正5年頃に斜坑を掘り進めた伊豆最古級の手掘り坑道跡で、ほぼ当時の姿を残す坑道と坑道奥の龕をガイドさんの詳しい説明付きで見学できます。

龕とは岩壁をくぼめて仏像や神体を納める場所で、ここでは山の神を祀るために掘られたものが坑道の行き止まりにあり、他に類を見ないユニークな存在としてパワースポット的人気を集めています。坑道内は自然の風が通り涼しく、雨天時でもガイドさんがしっかり案内してくれます。

見学後には槌と石ノミを使って金銀鉱脈を手掘りする体験ができ、掘った石を持ち帰ってお守りにできるのが魅力。すぐ近くの土肥金山とは異なり、手つかずの原始的な坑道が楽しめ、両方を回って違いを体感するのもおすすめです。足場が悪く段差や滑りやすい箇所があるため、歩きやすい靴を履き、小さなお子さんは手をつないで探検気分を味わいましょう。歴史に触れながら家族の思い出作りにぴったりです。