走り湯

走り湯は、日本三大古泉の一つで相模湾に臨む洞窟から70度の高温源泉が毎分170リットル湧き出る珍しい横穴式源泉です。

約1300年前に役行者小角が発見したと伝えられ、山中から湯が海岸へ飛ぶように走り落ちる様子から名付けられました。源実朝が「伊豆の国山の南に出づる湯の早きは神のしるしなりけり」と詠んだ神湯として、明治以前は伊豆山神社の神湯として信仰されてきました。洞窟内部は奥行5mほどで、ゴウゴウと音を立てる湯煙と噴出する源泉を間近で観察でき、小さなお子さんと一緒に自然の驚異を体感するのに適しています。ただし、高温のため内部入場時はやけどに十分注意し、メガネ着用者は曇りに備えてください。

伊豆山神社の麓に位置し、走り湯から837段の階段を上れば本殿に到着するルートがあり、神社参拝と組み合わせた親子での歴史・自然学習がおすすめです。周辺はジオパークの一部としても知られ、地質的な興味を喚起するスポットとして、子どもたちの好奇心を刺激します。急な坂道や階段があるため、歩きやすい靴を着用し、抱っこ紐の活用を検討すると良いでしょう。無料で訪れられる点も家族旅行のアクセントにぴったりです。